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五代目店主のブログ|石のさかい

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お墓に使われる「赤土」という選択
2026-04-02
カテゴリ:五代目店主の視点
石を見ているつもりが、
いつの間にか、
足元を見ていることがある。
土のことを考えたことはありますか
自然な赤土の質感と色合い
土は、静かに語っている。

お墓の中に使われる「土」について、
意識して考えたことはあるでしょうか。

石に目が向くことはあっても、
その下にある土にまで意識が向くことは、
多くはないかもしれません。

けれど、私たちが最初に向き合うのは、
石ではなく「土」です。
見えない場所の現実
納骨堂内部の土を丁寧に整える作業
見えない場所にこそ、手をかける。
現在のお墓づくりでは、
納骨堂(カロート)の内部は、

・砕石のみ
・砂や砂利だけ
・土を使わない構造

といったケースも少なくありません。

構造としては合理的であり、
施工としても効率的です。

ただ、
そこに納められるものを考えたとき、
それでよいのかと、立ち止まることがあります。

見えない場所だからこそ、
後回しにされてきたのかもしれません。
赤土という選択
納骨堂内部に整えられた落ち着いた土の状態
その場所が、静かであるように。

古くから、
お墓の中に赤土が使われてきた地域があります。

朱色は、

・生命力
・災厄を祓う色

として扱われてきました。

神社の鳥居や社殿にも見られるように、
意味を持った色です。

遺骨をその土で包むという行為には、
単なる素材以上の意味が込められていたのだと思います。
朱色に込められてきたもの

赤土の色は、
ただの土の色ではありません。

少しだけ視点を変えると、
そこに、長い時間の流れが見えてきます。

古代中国では、
朱色は特別な意味を持つ色とされてきました。

生命、再生、そして循環。

それは、
終わりではなく、巡るものとしての捉え方です。

その背景には、
辰砂と呼ばれる鉱石の存在があったとも言われています。

この鉱石は、
形を変えながら、
再び元へ戻る性質を持っています。

その様子はどこか、
消えてしまうのではなく、
姿を変えて巡っていくもののようにも見えます。

古代の人々がそこに、
命のあり方を重ねたとしても、
不思議ではありません。

秦の時代、
始皇帝が求めた“不死”もまた、
この色の中に何かを見ていたのではないかと、
想像することがあります。

さらに遡れば、
こうした感覚は、
もっと古い時代から続いていたのかもしれません。

確かな記録があるわけではありません。

けれど、
土の色に意味を見出すという行為そのものは、
人が自然と向き合ってきた時間の中で、
静かに積み重ねられてきたもののようにも感じられます。
変わりつつある土の環境
石は、見える部分だけで成り立っているわけではありません。

納骨堂やカロートの内部。
そこにある土は、完成すれば外からは見えなくなります。

けれど、そこがどのような環境であるかは、
決して無関係ではないと考えています。

現代のお墓では、ベタ基礎などにより
内部の土壌がアルカリ性に傾いていることも少なくありません。

そこで私たちは、
ご遺骨を納めるための土として、
専用に整えた土を用いています。

ふさわしい土とは何か

私たちは、
石を据える前に、
必ず土と向き合います。

赤土は、
自然のままの土です。
一切手を加えていない、
そのままの土の姿です。

けれど、
納骨堂の内部という環境においては、
それだけでは足りないことがあります。

ベタ基礎によって、
土壌はアルカリに傾く。

その環境の中で、
ご遺骨を納めるということを考えたとき、
ふさわしい土とは何か。

私たちは、そこから考えました。

土壌を改良することが目的ではなく、
ご遺骨を埋葬するために、
ふさわしい土とは何か。

その答えとして、
専用に整えた土があります。

それを、私たちは
「浄土」と呼んでいます。

独自に整え、
商標として登録している土です。
見えないものに向き合うということ

見えない場所だからこそ、
何を選ぶのか。

石の前に、
まず土のことを考える。

その積み重ねが、
お墓のあり方を静かに支えているのだと思います。

見えないものほど、
後に残るのかもしれません。


▶ 石の前に

見えないものほど、
後に残るのかもしれません。
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