五代目店主のブログ|石のさかい
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道ばたの石
2026-03-10
カテゴリ:五代目店主の視点,道ばたの石
オススメ
道ばたの石
道ばたに、
石が残っている。
田舎道を歩いていると、
小さな石碑を見かけることがある。
畑の脇。
あぜ道の角。
村はずれの、
道がゆるやかに曲がる場所。
そこに、
苔むした石が静かに立っている。
人の背ほどの石塔もある。
足元に、
ひっそりと据えられた小さな石もある。
普段は、
気づかず通り過ぎてしまう石かもしれない。
ただ、
近づいて見ると、
そこには文字が刻まれている。
「庚申」
「馬頭観音」
「道祖神」
昔の人たちは、
祈りや願いを、
石に託してきた。
夜を越えるために。
道中の無事を願うために。
村へ災いが入らぬように。
人が立ち止まり、
手を合わせ、
また道を歩いていく。
その時間を、
石は静かに受け止めてきた。
石屋という仕事をしていると、
そうした石につい足を止めてしまう。
刻まれた文字。
風化した輪郭。
苔。
欠けた角。
その石を据えた人。
手を合わせた人。
道を歩いていた人。
石を見ていると、
昔の人たちの気配が、
ふと浮かんでくることがある。
道ばたの石は、
過去と未来のあいだに立っている。
動かない石の前を、
人だけが通り過ぎていく。
昔の人が通った。
今の我々が通る。
いつか、
未来の誰かも通る。
道ばたには、
今も石が残っている。
道ばたの石シリーズ
道ばたの石1|庚申塚|江戸の夜を覚えている石
道ばたの石2|馬頭観音|馬と人がともに生きた時代の石
道ばたの石3|道祖神|境に立ち、人を見てきた石
道ばたの石4|道標|行き先を示してきた石
道ばたの石5|疫を留める石|境に置かれた祠
道ばたの石6|十九夜塔|月を待った石
道ばたの石7|塞の神|境を守った石
道ばたの石8|常夜灯|帰る灯を待つ石
石が残っている。
田舎道を歩いていると、
小さな石碑を見かけることがある。
畑の脇。
あぜ道の角。
村はずれの、
道がゆるやかに曲がる場所。
そこに、
苔むした石が静かに立っている。
人の背ほどの石塔もある。
足元に、
ひっそりと据えられた小さな石もある。
普段は、
気づかず通り過ぎてしまう石かもしれない。
ただ、
近づいて見ると、
そこには文字が刻まれている。
「庚申」
「馬頭観音」
「道祖神」
昔の人たちは、
祈りや願いを、
石に託してきた。
夜を越えるために。
道中の無事を願うために。
村へ災いが入らぬように。
人が立ち止まり、
手を合わせ、
また道を歩いていく。
その時間を、
石は静かに受け止めてきた。
石屋という仕事をしていると、
そうした石につい足を止めてしまう。
刻まれた文字。
風化した輪郭。
苔。
欠けた角。
その石を据えた人。
手を合わせた人。
道を歩いていた人。
石を見ていると、
昔の人たちの気配が、
ふと浮かんでくることがある。
道ばたの石は、
過去と未来のあいだに立っている。
動かない石の前を、
人だけが通り過ぎていく。
昔の人が通った。
今の我々が通る。
いつか、
未来の誰かも通る。
道ばたには、
今も石が残っている。
道ばたの石シリーズ
道ばたの石1|庚申塚|江戸の夜を覚えている石
道ばたの石2|馬頭観音|馬と人がともに生きた時代の石
道ばたの石3|道祖神|境に立ち、人を見てきた石
道ばたの石4|道標|行き先を示してきた石
道ばたの石5|疫を留める石|境に置かれた祠
道ばたの石6|十九夜塔|月を待った石
道ばたの石7|塞の神|境を守った石
道ばたの石8|常夜灯|帰る灯を待つ石
