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石のさかい 公式コラム

石工の独り言|残すということ
2026-10-01
カテゴリ:五代目店主の視点
オススメ
人は、なぜ残そうとしたのだろう
石に刻まれた記憶と、時を越えて残る石を表現したイメージ
遠い昔

人は 自分たちのまわりにあるものを描いた

人

動物

草 樹木 花

そこに何を思い

何を伝えようとしたのか

今となっては 分からないものも多い


それでも 残った

そして今

私たちはそれを見ている


人は 石にさまざまなものを刻んできた

名前

願い

祈り

怖れ

警告

ここに こんな人が生きていた

ここには こんな暮らしがあった

この地球には こんな景色があった

時には
ここで こんな災いがあった


忘れてはいけない

同じことを繰り返してはいけない

残したかったのだろうか

それとも

伝えたかったのだろうか

まだ見ぬ誰かへ
まだ生まれてもいない

何世代も先の誰かへ

その誰かが
今を生きる

私たちなのかもしれない


昔の人も

その時は 今を生きていた

私たちも

いつか 昔の人になる

誰かを
想い
残したものが

時を越え

世代を越え

誰かのもとへ届く

受け取った誰かが

また 誰かを想う

そして
また次の誰かへと

そうして想いは

巡っていくのだろうか

いつか
自分たちのところへも

帰ってくるのだろうか

人は 自分よりも長く残る石に

意思をおさめた

そして

まだ見ぬ誰かへ

託したのだろう


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